デザイン思考1

1.デザイン思考とは何か

 「本質的な問題を探す考え方」

 新しく何かを始めるには、ある時代・集団を支配する考え方から解放され、非連続的・劇的に変化する必要がある。このような社会の規範や価値観(常識)が変わることをパラダイムシフトという。パラダイムシフトは本質的な問題の所在を明らかにしたときに起こると言われている。これを人為的に引き起こそうとするのが「デザイン思考」である。

パラダイムシフトの例
 ・天動説→地動説(コペルニクス的転回)
 ・ダーウィンの進化論
 ・デジタルカメラの出現
 など

 

2.デザイン思考のプロセス

 デザイン思考とは人間中心のプロセスであり、「理解する」「探求する」「具現化する」という3つのプロセスを絶えず循環して、イノベーションを起こし続けていく、終わりのない取り組みである。

 デザイン思考の3プロセス
・理解する  - 「共感する」「問題定義する」
・探求する  - 「創造する」「試作する」
・具現化する - 「検証する」「実装する」

 

3.デザイン思考が求められている理由

 現代が価値多様な時代だからこそ、物事の本質を見抜き、社会で求められているものが何かに気が付く必要がある。

 多様性の時代が求めるもの
 ・十人十色(顧客ごとに求めるニーズは異なる)
 ・一人十色(一人の顧客でも時と場合によりニーズが変化する)
 ・時間的多様化(時間が経過するとニーズが変化する)